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混雑する有名寺社はパスして、ディープな鎌倉を探ってみた

別名・竹寺と呼ばれる報国寺を散策。
みごとな竹林は、一見の価値あり。
拝観料は200円。

別名・竹寺と呼ばれる報国寺を散策。みごとな竹林は、一見の価値あり。拝観料は200円。

長谷からゆっくり走って15分ほど。鶴岡八幡宮の前を通過し金沢街道を経て報国寺へ。小さなお寺だが、整備された庭、そして、みごとな竹林がふたりを迎えてくれた。天高くそびえる竹。風に揺れる音と、時おりみえる空と緑の調和は日本的で奥ゆかしい美しさ。わびさびの世界をしばし堪能。

次は、ここから自転車で3分ほどの杉本寺へ。今は通行を規制している苔むした石の階段は見物。さらに、この横の階段を上ると雰囲気のある茅葺屋根の本堂に至る。大きく有名な寺を巡るのもいいが、町外れにある小さな寺や隠れた名所を訪ねることで、もう一歩、鎌倉の歴史や深い部分に入り込めた気がする。せっかく自転車で移動するのだから、積極的に個性ある場所を訪ねてみよう。

茅葺屋根が印象的な杉本寺。
天平6年(734年)に建てられた
鎌倉最古の寺。拝観料は200円。

茅葺屋根が印象的な杉本寺。天平6年(734年)に建てられた鎌倉最古の寺。拝観料は200円。

杉本寺の階段。階段と苔を保護する
ため今は封鎖されている。
この階段は、鎌倉石の一枚岩で
できているそうだ。

杉本寺の階段。階段と苔を保護するため今は封鎖されている。この階段は、鎌倉石の一枚岩でできているそうだ。

ふたたび鶴岡八幡宮の前を通過し、北鎌倉方面へ。あじさい寺として知られる明月院に出かけたが、こちらも大混雑。入場門の前に50名ほどの待機列ができるほど。ここもパスして、すぐ近くにある現代的で洒落た洋館に入った。ここ『葉祥明美術館』は、鮮やかな色彩で描かれた丘の水彩画で知られる葉祥明さんの作品を集めている。

お寺めぐりの合い間に、『葉祥明美術館』で現代美術を楽しむふたり。作品は、まるで夢の中のように美しい。

お寺めぐりの合い間に、『葉祥明美術館』
で現代美術を楽しむふたり。
作品は、まるで夢の中のように美しい。

洋館を親子4人が暮らす家にみたて、それぞれの部屋ごとにテーマを設けて展示をしている。淡く美しい色彩には、心から癒される。「素敵ですね。海の絵なんか、自宅に1枚飾りたいです」。作品を鑑賞しながらそう話す遊佐さんは、葉さんの描く世界に引き込まれているようだった。ふたりは、色使いやタッチについて話をしながら、のんびりと作品を鑑賞した。

由比ガ浜と材木座の間は、
ビーチを眺めながらサイクリング。
海開き前の静かなひと時。

由比ガ浜と材木座の間は、ビーチを眺めながらサイクリング。海開き前の静かなひと時。

材木座海岸にて。ちょっと道を
はずれビーチに出てみた。
丁度、海の家を作る作業の真っ最中。
まだ泳ぐ人はいない。

材木座海岸にて。ちょっと道をはずれビーチに出てみた。丁度、海の家を作る作業の真っ最中。まだ泳ぐ人はいない。

プランでは、ここから亀ケ谷の切り通しを抜け、銭洗弁財天などをめぐるつもりだった。しかし、小粒ながら雨が落ちてきたためコースを短縮。とりあえず材木座海岸を目指した。海を見ながら国道134号線を少しだけ走り、ちょっとビーチへ。せっかく鎌倉に来たのだ。じっくりと海を見ずに帰る手はない。湘南でビーチと親しみ暮らすふたりにとって、それは見慣れた風景かもしれないが、東京から出かけていったライターにとっては、心癒される風景。やっぱり海を眺めるっていい。海開きの準備が慌しい材木座海岸でしばしオーシャン・ウォッチング。

最後に立ち寄った材木座海岸近くの
光明寺。立派な門をくぐると、
やはり立派な本殿が建つ。

最後に立ち寄った材木座海岸近くの光明寺。立派な門をくぐると、やはり立派な本殿が建つ。

そこから、ほんの少し内陸部に入るとすぐに光明寺という立派な寺に至る。鎌倉時代の寛元元年(1243年)に設立された浄土宗の大本山。日本庭園や寺社を見学。ネコが何匹も昼寝をしているような、のどかで心休まる空間だった。ここで雨の降りも強くなってきたので、由比ガ浜の駐車場へと引き返した。

「いつもはトレーニングのように走るばかり。自転車で観光するのは初めてですが、のんびりしているようで、じつは時間も節約できるから便利で楽しいですね。またふたりで遊びに来たいです」と浜田さんは、初めてのポタリングの感想を話す。「自宅から、それほど遠くないのに観光気分。鎌倉には、まだまだ知らないところが多いんですね。それに自転車に合った街だと思います」と遊佐さん。おふたりが忙しくなるサマーシーズン直前の束の間の休日。天気はもうひとつだったが、思い出に残る自転車散歩になったようだ。歩くには広すぎて、自動車で移動するには駐車場探しや渋滞が辛い。そんな鎌倉をのんびりと楽しむには、やはり自転車が一番です!

(撮影・文=山本修二)

今回のお得!

三井のリパーク

今回はレンタル自転車を使わず、クルマと自前の自転車を組みあわせたパーク&ライドで鎌倉散策を楽しんだ。パーク&ライドの優れた点は、街外れの安い駐車場に停めることで、安く便利に楽しめること。この日、利用した駐車場は1日1000円(土日祝日は2000円)と格安。有名観光スポットから少し離れると、このような格安駐車場がいくつもあるので、ここを拠点にサイクリングするといい。ただし、海水浴シーズンはビーチ近くに出るまでに渋滞に巻き込まれたり、駐車場が混雑することもあるので、大船駅周辺の駐車場を利用するといい。とくに杉本寺や鎌倉文学館など、駐車場がない施設を巡るときに、自転車が機動力を発揮する。また、鎌倉にはたくさんのレンタル自転車屋さんがあるので、これを利用するのもいい。