週末自転車散歩 vol.5 眠らない街が輝く時、光の渦を駆け抜ける大人の東京ナイトライド
ライトアップされた日本銀行旧館前。
夕暮れから走り出し、移ろう空の色を楽しんだ
秋の夜長。自宅で静かに過ごすのもいいが、気分を換えて自転車で都市を走り抜けてはいかがだろう? 東京の夜は明るい。そして、夜になれば一部の繁華街を除き、クルマも歩行者も少なくなる。自転車で走りやすい環境がそこにあるのだ。自転車散歩第5回は、サイクルスタイル編集部がある港区赤坂をスタートし、皇居の大外をぐるりと周回するような夜のサイクリングコースを紹介しよう。オペラのクロスバイクに乗り、サイスタガールの『せーちゃん』こと定塚斉子ちゃんが走った。
PROFILE

定塚斉子(じょうづかせいこ) SEIKO JYOZUKA
東京ナイトライドを楽しんだサイスタガールの定塚斉子ちゃん。アイスクリーム好き。ブログでは、連日、仕事やプライベートの出来事を写真つきで紹介している。こちらもぜひチェック!

山本修二(やまもとしゅうじ) SHUJI YAMAMOTO
この企画の案内人。自転車ライター歴20余年。自転車関連の記事は、バイシクルナビ、自転車人、ビーパルなどで執筆中。最近はシングルスピード依存気味。
東京メトロ・溜池山王駅近くにあるサイクルスタイル編集部。高層ビルの間からのぞく狭い空が茜色に染まる時、ナイト・クルージングがスタートした。外堀通りを走り、赤坂見附を経て紀伊国坂を上る。東京オリンピックの時にできた高級ホテルを眺めながら街路樹の下を行く。左手には、ベルサイユ宮殿を参考に建築された迎賓館が…。工事中で建物はみえなかったけど。最初の休憩は、迎賓館前の小さな公園(若葉東公園)で。しだいに赤さが強まる空。目の前には、ヨーロッパの古城のような趣の迎賓館がある。そして、「ゴ〜ン、ゴ〜ン」と上智大学内にある教会から鐘の音が響く。わずか10分走っただけで異国情緒。悪くないスタートだ。

港区赤坂にあるサイクルスタイル編集部が、今回のスタート地点。オペラのクロスバイクに乗って走るのは、サイスタガールの定塚斉子さん(せーちゃん)。

夕暮れ時の迎賓館前。「最近、ジムまで自転車で行ってるんです!」というせーちゃんは、前回の撮影より格段にライディングが上手になっていた。
四ッ谷駅横から外濠公園に沿うように走る。桜並木と、時折り、濠の向こうに見える町の様子は、なかなか美しい。風情ある飯田橋駅舎前(市ケ谷側)を通り神楽坂下へ。そこから、ふたたび外堀通りに出て、小石川後楽園横を通るように細い道を抜け、文京区役所や区民ホールがある複合施設『文京シビックセンター』まで走った。自転車を置き、25階にある展望室までエレベーターに乗って一気に移動。窓の外には新宿から秋葉原方面をグルリと見渡す夕焼け色の東京が広がっていた。
「きれいですねー。こんなところがあるなんて知らなかったです。感激〜」と、せーちゃん。赤から紺に移りゆく空の色、そして、徐々に輝きを増すビルの照明やネオンを静かに見守った。せーちゃんは、楽しそうにブログ用のセルフ写真をケータイで写しまくっていた。これも東京らしい情景だ。

文京シビックセンター25階にある展望室。西、北、東に面した窓から東京の町を望む。夕方から夜にかけて変化する空を眺めた。

左が新宿副都心。右が池袋。大きな町はひときわ明るい。

文京シビックセンター近くの路地にあるカフェ『corb』で、軽めの夕食。
軽めの食事を取るため、文京シビックセンターから自転車で1〜2分の場所にあるカフェ『corb』に入った。パリのパン屋さんで修行を積んだ女性オーナーが、手作りのパンを使ったサンドイッチを出す店。パンも手作りなら、コーヒーも注文を聞いてから一杯ずつ淹れてくれる。少し時間がかかるので、できれば少人数で、時間にゆとりがあるときだけ行って欲しい。映画にでも出てきそうな路地にある小さなカフェは、夜10時までの営業。ここは静かな時を楽しみたい大人のサイクリストだけにおすすめする。

corbは、自家製の天然酵母パンほか、パンの材料や、オーナーの実家で作る野菜なども販売している。

フランス仕込みの製法で、丁寧に作られたパンを使ったサンドイッチ。サイクリングの途中に食べるのには丁度いいボリューム。
