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名水の街から朱の回廊まで、変化に富んだ伏見を満喫

満腹になったところで散策を再開。まずは、御香宮神社へと出かけた。境内には『石井の御香水』と呼ばれる清水が湧いている。これは伏見七名水のひとつとされ、徳川頼宣、頼房、義直が産湯に使ったと言い伝えられている。現在は、日本名水百選に選定されている。「これやってみよ」と史織さんが手にしたのは、水占いという小さな紙だった。100円を払い、いただいた紙を湧水に浸す。すると、その紙に神が降り運勢を記すという。そんなストーリーの占い。要は水に浸すことで、文字が浮かび、そこに運勢が記されているのだ。

しばらく放っておくと文字は再び消える。それは、神が立ち去った証拠なんだとか…。おふたりの運勢は、まずますのようだった。また、御香宮神社の本殿は、国の重要文化財に指定されている。安産の神としても知られているそうだ。

昼食をとったとんかつ屋さんから2分ほど。
御香宮神社へやってきた。
奥にみえる拝殿は、京都府の指定文化財。

昼食をとったとんかつ屋さんから2分ほど。御香宮神社へやってきた。奥にみえる拝殿は、京都府の指定文化財。

水占いを楽しむ史織さん。
白い紙を湧き出る水に浸すと、
じんわりと神のお告げが浮き上がる。

水占いを楽しむ史織さん。白い紙を湧き出る水に浸すと、じんわりと神のお告げが浮き上がる。

果たしておふたりの運勢は???
あまり思わしくない札を引いてしまっても大丈夫。
思いを水に流せばいいのだから。

果たしておふたりの運勢は???あまり思わしくない札を引いてしまっても大丈夫。思いを水に流せばいいのだから。

国道24号線を北上。桃山町丹下からは一方通行の細道へ。周囲には、町家が軒を並べている。魚屋さんや八百屋さんなど、商店が活き活き。風情がありながら、生活感もある。観光化されていない伏見の素顔を眺めて走るのが楽しい。ただし、この道は京都中心地へ抜ける主要路線。バスも通れば、交通量も少なからずあるので、あまりよそ見をしないほうがいい。

しばらく走ると、伏見稲荷大社に至る。京都観光のテレビコマーシャルで度々登場する、朱の鳥居が連続するあの神社。千本鳥居のスケールは、想像を絶していた。

山の斜面を利用した境内の参道に、隙間なく建てられた鳥居の数は、裕に千を越しているだろう。1300年に迫る歴史を感じ、神秘的な気分に浸りながら参道を降りると、すぐにお土産屋さんの呼び込みが耳に入る。今回のコースで、もっとも京都らしく賑やかな場所がここだった。

朱に染まる伏見稲荷大社の千本鳥居。
神秘的というより、
まるでアミューズメントパークの迷路のよう。
先を知りたい衝動に駆られる。
稲荷山山頂近くの一ノ峯まで遠々と続く。

朱に染まる伏見稲荷大社の千本鳥居。神秘的というより、まるでアミューズメントパークの迷路のよう。先を知りたい衝動に駆られる。稲荷山山頂近くの一ノ峯まで遠々と続く。

伏見稲荷大社奥社奉拝所横にある、おもかる石。
灯篭の前で願い事をしてから、頭の部分を持ち上げる。
これが予想より軽ければ願い事がかない、
重ければ難しいという試し石。

伏見稲荷大社奥社奉拝所横にある、おもかる石。灯篭の前で願い事をしてから、頭の部分を持ち上げる。これが予想より軽ければ願い事がかない、重ければ難しいという試し石。

無我さんの両親が若かりし頃にデートで利用したという馴染みの甘味処で休憩。慣れない長距離のサイクリングで、少しだけ疲れてきた様子の史織さんにも笑顔が戻った。あとは、のんびりとペダルを踏んで京都駅近くのKCTPへと引き返すだけ。走行距離は18kmほど。ほとんど坂道もない。今回借りたKCTPのレンタル自転車は8段変速仕様。少し太めのタイヤで安定感もあり、楽しいサイクリングを楽しめた。「こんなんえ〜わ〜。自転車って楽しいなぁ。また走ろうな」と無我さんに微笑む史織さん。「レンタルに乗るのも自転車で観光しながら、これほどゆっくりと走ることも初めての体験。でも新しい発見ばかりで新鮮で、けっこう楽しめるもんですね。また夫婦でこんな自転車散歩をしてみたいなぁ」。朝から夕方まで自転車散歩を楽しんだ無我さんも満足そう。

今回は、観光ガイドブックには、あまり載っていない京都駅の南側の穴場を教えてもらった。遠方から出かけて観光する場合、例えば初日にKCTPのガイドサービスを利用して、京都市内の中心地を巡り、2日目に自力で

北側を巡るなんていうのもあり。とくに京都市内に比べて道が入り組んでいる洛南を走る場合、地図だけは忘れずに。あとはレンタル自転車で、自由に京都の素顔を散策してみよう。

(取材・撮影=山本修二)

京阪伏見稲荷駅とJR奈良線稲荷駅の間にある甘味処・道八(どうはち)。創業70年余という地元では知られた店。

京阪伏見稲荷駅と
JR奈良線稲荷駅の間にある
甘味処・道八(どうはち)。
創業70年余という地元では知られた店。

JR奈良線と並行して走る一方通行の道を京都駅方面へ。
道の左右には、歴史を感じさせる町家が並ぶ。
観光客用ではなく、地元の生活に密着した店舗が多い。

JR奈良線と並行して走る一方通行の道を京都駅方面へ。道の左右には、歴史を感じさせる町家が並ぶ。観光客用ではなく、地元の生活に密着した店舗が多い。

今回のお得!

KCTPのレンタル自転車

京都駅から徒歩5分ほど。今回は、KCTPのレンタル自転車を利用した。料金は、朝9時から夜7時まで、1日借りて1,000〜2,000円とお得。一般的な京都観光の足となるバスのように待ち時間も、渋滞によるイライラもなし。効率良く観光スポットをつなげるのだ。2日以上利用する場合は、2日分の料金を支払えば、初日の夜に一度返却する必要がない。夜景を楽しんだり、早朝に出発するなど、たっぷりと京都の魅力に触れられる。また、サイクルステーションは、5箇所あり、別の場所に返却することも可能。レンタル自転車にはMTBもあるので、山道まで走るのもあり!?
(詳しいインフォメーションは次のページをご覧下さい)