■ 2008.03.07
vol.10「楽しい、痛い!?自転車生活」最終回
1月に久々に落車した。

1月に開幕したツアー・オブ・カタールで
スキル・シマノの別府史之にインタビュー
12月の宴会シーズンを終えて、2月のレースに向けてまじめに練習していた時期のことだった。
いつものように、荒川の河川敷を目指してウォーミングアップを兼ねて足を回していると〜。複合コーナーでふくらんできた大型スクーターが目の前に。周りにトラックなどもあって逃げ切れない私は、そのまま宙を舞うことになった。
お互いにとっさに避けたので真正面からぶつからなかったことが幸いし、自転車は壊れたけど身体は大きなも怪我なく無事。不幸中の幸いとはいえ、しばらくは足を引きずって生活することになってしまった。

自転車の弱さと、常に危険ととなりあわせであることをあらためて感じたこの事件。ここ数年、まともな落車を経験していなかった自分自身にいい警告となったようで、それからは妙に慎重に走るようになった。まあ、本来はこれぐらいでちょうどいいのかもしれない。
プロレーサーも落車する。

砂漠のなかを走るツアー・オブ・カタール。
サポートカーから見る大集団は壮観だ

そんな嫌な経験をした翌週はカタールに飛ぶ。
そう、「ツアー・オブ・カタール」取材のためだ。ツール・ド・フランスをオーガナイズする「A.S.O」という組織が運営しているだけあって、ヨーロッパさながらのロードレース。砂漠の中を大集団が走っていく姿は壮観だ。
平坦な砂漠のなかの道がコースとなるが、山がないとはいえ、吹き荒れる風は大変なもので選手たちを苦しめる。レース展開も風に影響されることが多く、曲がり角を曲がるまでは時速60km、曲がったあとは30kmなんてわかりやすいことが起こる。
そんな条件だから落車も少なくなく、何度となく選手たちの苦痛の表情を見たことか。そのたびに自分自身の落車を思い出して足の痛みが蘇る!? それにしてもあの落車の瞬間の音ってどうしてあんなに鈍く大きな音がするのか…。いつ思い出しても嫌な響きだ。
しかし、チームカーや機材車から見る集団の姿は本当にカッコイイ。

今シーズンの愛車はオルベア。まだまだ
トップトライアスリートで居続けたい
と感心する。周りの景色が荒々しいからこそ、人の美しさ、自転車の機能美が際立っているようだ。そんな集団が走って行くのを見て、心動かされない人なんているとは思えない。そう、時に痛くてツラいけど、自転車は凄いのだ!!
今日も愛車で移動するのだ。
そして今日も自転車で都内を走り回る。
この季節は都内のあちこちで打ち合わせがある。シーズンに向けて、さまざまなミーティングを重ねて準備する期間だからだ。レースも近いので練習したいのに、打ち合わせが入っていて〜ということが多く、天気のいい日などは本当に恨めしい思いをしながら家を出る。
しかし、そこで地下鉄に乗らず、街乗り用自転車に乗る。これで目的地まで気合い入れてこいでみると、先ほどのストレスも少々解消。おまけにこの季節は汗もたいしてかかないので目的地についても問題なし。むしろ身体が温まっていい感じだ。もちろんモーター付きと喧嘩しないよう注意しながら乗ることは忘れてはいけないが!?
しかし、それ以上に街の景色を見ながら自分のペースで移動できるのは快適だ。渋滞に巻き込まれて動けなかったり、混雑した車内でインフルエンザウイルスを吸い込むことを思えば、冷たい冬の空気を吸い込みながら、都内を闊歩できるのは快適。ときおり予想以上の向かい風に遭い、到着時間を読み違えることはあるけど、それ以外は時間通りに移動できる。
さすがに雨が降っていたり、荷物が多い日は乗らない。別に義務でもないので、快適なことが重要だから。

2月に開催されたアイアンマンで、ハワイで行われるチャンピオンシップの権利を獲得

と思いながら今日も愛車で移動するのだ。
さて、このように日々、自転車の怖さも、かっこよさも、そして素晴らしさも感じる日々。明日は何を見ることができるのか、もしかしたら花粉を感じたり、春の匂いを感じることができるかも。痛いことは避けたいので、気をつけるのは言うまでもないが・・・。
今年も深く自転車に浸かるのは間違いなし。朝一番の習慣が、天気予報チェックである生活は変わりそうもない。
おっと、明日もいい天気だな!
この連載も今回でおしまい。


これからも乗りましょう!何に乗るって?
もちろん自転車ですよ!
- 最新のコラム
- プロフィール+コラムバックナンバー

