■ 2007.07.23
vol.5「ドロドロ〜」
ハードなのにやわらかい

XTERRA三木大会では大会運営をしながら、選手としても走った!
朝から薄曇りで、時折太陽が顔をのぞかせる天候。梅雨時期にしてはありがたいというべきだろうか。そんな条件下で開催されたXTERRA Japan グリーンピア三木大会。今年で3年目を迎えるイベントだ。
XTERRAは、私がコロラドにベースを置いてトレーニングしていた頃、友人のトライアスリートから噂を聞いて参加したのが始まり。その当時は日本で知る人もいなかったが、アメリカではすでに話題になっており、マイク・ピッグやジム・リチテロ、スコット・ティンリーなんて当時のトライアスロン界のスターたち、MTB 界からはネッド・オーバーエンドなどが参戦していた。
「オフロード版のトライアスロン」と聞いて、アウトドア好きの私はワクワクしていた。ところが、現地に行ってみるとスイムはともかく、MTBコースが半端じゃない。ヘルメットほどの岩がごろごろしている下りをかっとんでいるではないか。MTBなんてまともに練習したことのない私は、かなり腰のひけたライディングで進むよりなかった。今ならもう少しは楽しめたと思うけど…。
もう一つの大きな発見は、そのコミュニティの温かさ。そんな厳しいコースなのに、やっている人の雰囲気はすごく心地よかった。当時、トライアスロンがオリンピックに向かってどんどん競技化が進んでピリピリとした雰囲気になっていたから、余計にそんな空気を感じ取ったのかもしれない。

いずれにしても、選手間はもちろん、オーガナイザーと我々の関係も不思議な信頼感で結ばれていた。だから、レース前もとげとげしい雰囲気がないし、オーガナイザーも軽いジョークを交えながら競技説明をしたりとやわらかい。もっとも競技になると世界選手権なので激しいレースが繰り広げられるのはもちろん。「コース条件が条件だけに、中途半端な誤魔化しはきかず、その実力がそのまま出るからこそ小細工なし。だから選手も運営者もギスギスしないのだ」というのが分かるのはもっと後のことになる。
ライバルは隣でなく自分自身

そんなレースを、いやそんな遊び方を日本でもやることができたらという思いで、始めたXTERRA JAPAN。だからレースはまじめでも、その前後は絶対にギスギスした雰囲気を作りたくない。ランニングでも、自転車でも競技会と呼ばれるものにありがちな妙な緊迫感など必要ないと思っているし、スタッフにもこれは徹底させている。大会でのライバルは隣の参加者でなく、自分自身。行く手を阻む自然だって闘って勝てるものでなく、どうやって遊ばせてもらうか、協調させてもらうかがポイントとなるのだ。まあこれって自然の中でのスポーツの基本であるとは思うのだが、どうもコンペテティブになりすぎると、人はそれを忘れてしまうよう。だからこそ、このイベントは永遠に遊びでなければいけない!?

数日前までの雨で三木のMTBコースはドロドロな場所がいくつも出現している。スイムこそプールで歩いたり、泳いだりと楽しんだ参加者もシングルトラックが続くこのコースは休む暇もない。たった6kmだなんて甘くみてはいけないのだ。転ばなくても泥だらけなのに、地球とキスした物好きはさらにドロドロ。「大人になってこんなに泥まみれになるなんて思っても見なかった〜」と参加の嬉しい(!?)叫び声。ランニングに入っても森の中の木々をかいくぐり進んでいく。まるで子供の頃に裏山で秘密基地ごっこをやっていた時のように…。
1時間に満たない短いトリップだったけど、フィニッシュエリアで語り合う皆の笑顔はドロドロに輝いていた。これがXTERRAだよね。
次回は8月の群馬県丸沼、翌月は千葉での開催となる。
道を外れたい参加者大募集中…!?
http://www.cyclestyle.net/xterrajapan/

