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■ 2008.02.01

vol.9「寒さと貧乏に打ち勝て!?」

寒くても快適に乗る方法を研究

真冬でも現役トライアスリートは寒さに耐えて走るのだ

真冬でも現役トライアスリートは寒さに耐えて走るのだ

地球温暖化が叫ばれているこのご時世だが、やはり冬は寒い。確かに昔よりは暖かくなっているとはいえ、この数週間の寒さは「冬」である。我々サイクリストにとって、肌寒いくらいは問題ないが、身が引き締まるほどの寒さになるとかなり辛い。「暖かくなるまで自転車はお休み〜」なんて人も多いのではないだろうか。

しかし、一度自転車移動の快感を覚えた者にとっては、そんなことくらいで電車には戻れない。また、春先からレースを抱えるコンペティションライダーにとっても、この時期の練習は不可欠。だからみんな、寒さに負けないように自転車に乗ってほしい。そんなわけで、今回はいかに冬のライドを快適にするかを研究してみた。

基礎知識。なぜ自転車は寒いのか?

たとえば、気温が5℃で無風状態だとすれば、体感温度は気温と同じ5℃。しかし自転車に乗って風を切ると体感温度は下がる。時速25kmでは体感温度は−2℃になり、時速35kmでは体感温度は−5℃くらいまで下がってしまう。これは、風によって体の表面から熱が奪われるためで、奪われる熱の量は風が強いほど多くなる。一般的には、風速が1m/s増すごとに体感温度は1℃下がるので、時速25kmで走った場合、速度を風速と同じ秒速に直すと7mくらいとなり、体感温度は7℃下るというわけ。ということで、時速25kmで走ると−2℃状態でいることになる。寒いはずだ!?

それでは着込んで温めるといっても、自転車はスポーツ。あまり着込むと動きにくいし、かえって汗をかきすぎてしまい、大変なことになってしまう。動きやすく、それでいて暑すぎないという相反する要素も考えることが必要。それには守るべき要所を知ることだ。

まず「頭」を温かく。そして「手先」、「足先」

白戸太朗、カタールにて取材中・・・
1月末にはJスポーツの中継のためツアー・オブ・カタールに

白戸太朗、カタールにて取材中・・・
1月末にはJスポーツの中継のため
ツアー・オブ・カタールに

人間の要所である頭が冷えると身体がどんなに温かくてもダメ。陸上選手がランシャツなのに、ニット帽をかぶっていることがあるのはそのためだ。だから、防風キャップなどをヘルメットの下にかぶること。あまり厚手の帽子だとヘルメットがかぶれなくなるので、薄手がおすすめ。サイクルウエアメーカーからも販売されているので要チェック。バンダナが筒状になった「バフ」といわれるものなどをかぶるのも有効だ。とにかく頭を冷やしてはならぬ。

そして、手先、足先。ここが寒いと乗り続けるモチベーションを失ってしまう。末端は血行も悪くなりやすいので、温かい手袋、温かいシューズカバーを付けよう。この時に、ブレーキやギアチェンジなどの作業に支障が出ないようにフィットしたものにしないと「ギアチェンジしたら手袋がはさまってしまった」なんてことに〜。あとは、塗るカイロ」やホットオイルを足先に塗るのも有効だが、塗った手先で目をこすると大変なことになるのでご注意を!?

次に首周り。ここがスースーしているとすごく寒く感じる。ただし自転車の場合、マフラーは回転部分に絡まると危険なので、できればフリースのネックウォーマーのようなリング状になっているものが理想。前出のバフも便利で、私はもっぱら愛用している。

次にウエアだが、現在は非常にいいものが各メーカーから出ているので心配なし。ショップでじっくり見て決めるべし。逆に熱すぎるものもあるので、基本的に前は風をさえぎり、後ろ側はベンチレーション効果と動きやすさを考慮した素材になっているものがおすすめだ。あとは、インナーシャツにお金をかけること。これがちゃんとしていないと温かくないし、汗をかいたときに身体が冷えてしまう。冬の自転車はインナーですぜ。

最後にウインドブレーカーをうまく活用するのもポイント。走り出しは寒くても、ある程度走っていると温かくなるもの。その際にはすぐに脱いでポケットに収納。そして、休憩や時間が経過して寒くなったらまた取り出して着る。というようなマメな対応をすることだ。どんなに優れたウエアより、自身が調整するのにこしたことはない。

貧乏ライダー防寒マニュアルをご紹介

スキル・シマノに移籍した別府史之をインタービュー

スキル・シマノに移籍した別府史之をインタービュー

さて、こうやってみていくと防寒対策はお金がかかる。貧乏ライダーは懐も寒いのでそんなに買うわけには行かぬ・・・という方のために「貧乏ライダー防寒マニュアル」も書いておこう。

基本的に自転車専用の商品は高いのであきらめよう! まず行くべきは、量販衣料店の「U」や「働く人のお店」など。ここで売っているフリース帽などはかなり役立つ。また、インナーシャツや薄手のフリースなどはミドルレイヤーとしてもばっちり。袖を切り落としてインナーベストにするとなかなか使える。

「働く人のお店」では手袋など探してみよう。手のひらがレザーになっている優秀なグラブなどがあり、どれも千円を切る安さだ。薄手の手袋を使って2重に着用すると、結構温かいから不思議なもの。足元は巣鴨あたりで販売している唐辛子入り靴下がおすすめ。私の周りではファンが多いので、効果はあるのだろう。

シューズカバーは高いとお嘆きのあなたには、オーバーソックスをおすすめ。靴の上からもう一枚ソックスを履いてしまうのだ。これだけでも随分温かい。できれば自転車ブランドのソックスだと、ちょっと格好よかったりする。もちろんクリートの部分に穴を空けることと、ワンサイズ大きめのものを選ぼう。

そして、シューズにはサランラップ。基本的にバイクシューズは通気性がよすぎるので、冬は寒い。なので、つま先を中心にラッピング。この上からソックスを履いていれば外から分からない。

アウターはどうしても目立つところだけに難しいところだが、自転車用以外のものを使う際にはサイズに要注意。走っていてばたつくようだと、機能性も損なわれるし、格好が悪い。ぴたっとしていると、なんとなくそれなりに見えるから不思議なものだ。そう、たとえ貧乏ライダーでも、見掛けが悪いのではよろしくない。お金をかけずにそれなりに見えて、温かい。そんなテーマを持って工夫すると意外に面白いものが発見できるはず。金がないなら頭を使え〜。
もちろん、ここにあげた手法は、私もプロ駆け出しの時代によくやっていました…。

Have a Good ride!!

かければたいていのことはできる。まあ世の中の摂理とはそんなものなので・・・。だが、お金がなくてもできる。

CHECK! 白戸太朗プロデュースのイベント

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5月10日開催! 東京エリア初の本格的サイクリング大会を白戸太朗が監修。
「初夏のリバーサイドを友だちや家族で楽しく走りましょう」

●フォレストエステート・グレープライド

日本にはまだ知られていないニュージーランドの自転車イベントを白戸太朗がツアー企画。
「走ったあとはおいしいワイン。ワイン作りの樽にも飛び込めます」

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