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富永美樹の自転車コラム 主婦、時々サイクリスト〜主婦から始める充実自転車LIFE〜

2007.02.16

vol.1フツーの主婦、自転車と出会う

そもそもの始まりは犬を飼い始めたことだったかもしれない。
柴犬のタローがわが家にやってきて、私たち夫婦のライフスタイルはアウトドアな方向へと急速に広がっていった。
それまで「おウチでのんびり派」だった私たちにとって、それは思いもよらぬ大展開(笑)。

タローをつれてキャンプにでかけ、カナディアンカヌーでのんびり湖上を散歩、湖畔からはけして見ることのできない、そう、湖の真ん中からしか見ることのできない景色に感動したり、夏休みともなればアメリカやカナダの国立公園でトレッキングをしたり野生動物に出会ったり。(このあたりになるとまわりの人たちには「いやー、あの2人、変わったよねぇ。どーしたんだろ?」と、だいぶ物議をかもしていたらしいのだが…)
それはまさに、今までの人生では体験したことのない「なにか」との出会いの始まりだった。

でも実はその先に、人生をもうちょっとだけ楽しい方向に変えてくれる、「大きな」出会いが待っていた。
それが自転車との出会い。正式にいうとマウンテンバイクとの出会い。
それは東京での日々の生活をもすこし変えてくれた、という意味では、ほんとに大きな出会いだったかもしれない。

私が初めてMTBというものに乗ったのは3年前、カナダのジャスパーという小さな町でだった。
ホテルで「明日なにする?」と翌日の計画を相談していたときのこと。
ふと、ガイドブックの端にあった「レンタルマウンテンバイク」の文字が目に入った。

「自転車、楽しそうじゃない?」という私に「こんなに標高の高いところで乗るのなんてしんどそう…」と少々ひるむダンナ。
結局じゃんけんをして勝った私の意見が採用され、次の日の朝、町の小さなレンタルショップから2人のサイクリングは始まった。
となりにあったおいしそうなパン屋さんでお昼のパンを買い、リュックにつめていざ出発、坂をくだり、森をぬけ、湖のまわりを走り…。きれいな大自然の景色に目を奪われてこぎまわってるうちに、気づけばあっという間に2時間以上がたっていた。そこで、ある湖のほとりでランチをしながら今こいできた道を地図でたどってみると。「あれ?もう20キロぐらいきてない?」
驚いた。確かに24段もギアついてると軽いなぁー、なんて漠然とは思っていたものの、こんなにラクに、気持ちよく、風を切りながらのんびりと鼻歌まじりにこいできてもう20キロ。すごい乗り物だなぁ…。というのが正直な感想だった。

歩きでは絶対に来れない距離を、車では入って行きにくい細い砂利道を、MTBならスイスイ進める。
間違って行き止まりだったとしたって「あ、行き止まりだった。ざんねーん」と即座にUターンできるフットワークの軽さ。
だから勇気をもって「この細い道、ちょっと曲がってみる?」なんてことができる。そう、主婦でも気軽に「プチ冒険」ができるのだ。

このとき、この湖のほとりで私は「これはちょっと運命の出会いかも」と感じた。これはそーとー月並みな言い方だが、そうなんだからしょうがない。「絶対に私の人生のパートナーに1台ほしい」強くそう思ったのだった。 これがフツーの主婦が自転車と出会ったときの一部始終(笑)。でもこのあとすぐ、自転車のキビシサも知っちゃうことになる。
「そうか、20キロきたからには20キロ帰らなきゃいけないのよね……自力で」。

それはまた次回のおはなしに。


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