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2007.04.13

vol.9フツーの主婦(も)、いい自転車がほしくなる

さらにハマってゆく二人

幕張でのa.b.cカップでレースデビューを果たしてしまったフツーの主婦だったが、気づけばその年も終わりに近づき、自転車はオフシーズンにはいっていった。
しかしダンナはことあるごとに「ほら、ヒルクライムまで半年だよ」とか言う…。
しかも「クリスマスプレゼントなにがいい?」と聞けば、「ローラー台」との返事。
どーやら冬の間にそーとーがんばるつもりらしい。
さすがに「ライブ会場に自転車とコレ、持っていこうかな」と言い出したときには必死で止めたのだが、仕事から帰るとほぼ毎晩のようにガレージで回し続けているのを見るうちに、主婦も少しだけその気になってきた。
「ちょっとやってみようかなぁ?」

その日以来、気がむいたら25分ほど(それだけ!かい…)回すようになってみると…。
あら、なんか下半身とか二の腕とか…締まってきてない…?
しかもスタイリストさんに「2回りぐらいちっちゃくなった…」と言われ、ちょーテンション↑↑なフツーの主婦。
がぜん、自転車に対するやる気も変わってきた(女の人ってわかりやすいでしょ…)。


愛車との初対面は、「黒!!」

そーなると、やっぱり主婦にもちゃんとした自転車が必要だ。
しかも「日本一の山(…の途中までだけど)にマイチャリで上ってみた〜い!」という、正しいのか正しくないのか、よくわからない理由で富士ヒルクライムへの出場を(勝手に)決意していた非力な主婦にはなおさら、なるべく軽くて走りやすい自転車がいる。
……というさまざまな条件を熟考した結果、ダンナさんが「これがいいんじゃない?」と持ってきたカタログには…。
「TREK Fuel EX 9.5」の文字。

「これはお買い得だよ〜。あんなパーツ、こんなパーツ(主婦にはよくわからない有名な、いいパーツがついているらしい)がついてるのに、完成車でこの値段(ちなみに今年のモデルでは値段がグっと上がってます…)
4インチトラベルで富士見パノラマからトレイルライドまでOKなうえに、カーボンだから振動吸収性バツグンで女の人の体にやさしいと思うし…。
うん、まさに万能MTBだよ、これは。
車で例えるなら(主婦は自転車のことはよくわからないが、クルマには意外とくわしいのだ)、メルセデスベンツのEクラスワゴン4MATICみたいなもんで……(まだまだ続くのだが、やめておこ…)」。

要するに無難といえば無難だが、堅実といえば堅実、という意味らしい。
あまりに自信をもっておススメされたので、「いや」とも言えず(「いや」と言うほど自転車のコト、よくわからないし)、
早速サイクルショップにオーダーしに行くことになったフツーの主婦。
そして数ヶ月後、待ちに待ったマイ自転車と「感激のご対面〜」となるハズだったのだが。
「黒!!」
あまりに全身真っ黒でオトコマエなルックスにビックリ…。

「ねぇー、真っ黒で、ぜんぜんかわいくないじゃん…」
「えー?だってカタログ見せて、これでいいって言ったじゃん…」

ショップのお兄さんに聞こえないようにこっそり感想を述べるフツーの主婦。
とりあえず、あまりに黒くて女の子らしさにまるで欠けるそのルックスをなんとかしようとアセった主婦は、
まずはタイヤを、側面がシルバーのものに変更。
そしてわかりやすく女の子っぽかったクリスキングのピンクのヘッドパーツを買って帰路につく。
その後も、サドルやペダル、グリップのリングなど、1年をかけてちょこちょこかわいいパーツを加えていき、
いつしか真っ黒自転車はすっかり主婦の愛車になっていったのだった。

その愛車で無事、昨年の6月の大雨の中、富士ヒルクライムを走りきり(2時間29分もかかりましたが…)、
9月には雑誌の取材で「ホノルルセンチュリーライド」出場のため、愛車とともに海を渡った主婦。
120キロをなんとか走りきり、愛車はいつしか主婦の相棒として、欠かせない友達のような存在になっていった。

しかし、出会いからほぼ1年、そんな相棒との突然の別れがやってくるなんて…。
想像してもみなかった。


愛車をゲット!して、かわいいパーツでカスタムするフツーの主婦。
そしてヒルクライムもホノルルセンチュリーライドも走ったフツーの主婦。
しかしそんな愛車との「突然の別れ」って?
なんかいやな予感が…(編集部)

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