2007.05.14
独特のスタイルを持つバイクを、
独自のセンスで違和感なく乗りこなす
久保さんは見たことのない不思議な自転車に乗って爽やかに現れた。
リアホイールは一般的な700cでフロントホイールが24インチ。元々はファニーロード用のフレームだが、ハブシャフトにスペーサーをかませてシングルスピードにしてある。
洗練されたカジュアルウエアに身を包み、独特の雰囲気を持つ愛車をサラリと乗りこなすスマートさは、さすがファッションブランドのスタッフといったところか。
「このバイクは去年の夏に中古で手に入れました。ロードでも、ピストでもない、他の何物でもないところが気に入っています」
久保さんは、洗練されたデザインとバイクライディングに適した機能を融合させるオリジナルファッションブランド、「CCP」のスタッフとして活動するサイクリスト。
ほとんどの移動はこのバイクで行うという。通勤はもちろん、時には営業で5〜60kmの距離を走ることもある。
当然遊びに行くのも自転車。このバイクを手に入れてからもうすぐ1年になるというが、今でも自分にちょうどいいポジションを模索中なのだという。
「今でも体に合った着地点を探しています。イジれる箇所も多いし、このラフさがシングル(スピード)の魅力ですね。」
昨今流行し、同時に問題となっているノーブレーキのピストについて聞いてみると、「僕は単純に必要だと思うから、付けてます。」と明快な答え。
自転車との出会いからまだ1年と経たない
しかしすでに人生の重要なパートを占める
久保さんのお話を伺うためにCCPの事務所を訪れると、店内には個性的なバイクが3台。
デスクの前にはフレームのオーダーシートが張られていたり、古い革サドルを再利用して作られたシブい椅子が置いてあったり。
CCPのスタッフ全員がディープな自転車好きだということが伺い知れる。
こんな人達がオシャレなバイシクル・カジュアルウエアを作るということは、日本にも高度な自転車文化が定着し始めている証拠と言えないだろうか。
久保さんは今夏、愛車とともにヨーロッパに渡る予定なのだという。長距離は電車で移動し、降りたらバイクで取引先を探すつもりだ。
「自転車でつながる仕事仲間の輪を広げていきたいんです」
そう語る久保さんの、20代前半とは思えない力強く、落ち着いた眼光から、人生を切り開いて行く強い意思が感じられた。
彼にとって、もはや「自転車」とはただの乗り物でも、ファッションアイテムでもない。
このような人物こそが、「自転車」というシンプルな乗り物に新たな世界観を与えてくれるのかもしれない。


久保宏太/下町出身。
街乗りウエアを提案するファッションブランド「CCP」のスタッフとして活動するサイクリスト。都内での移動はほとんど自転車で、一日平均30km程をペダリングし、日々自分の愛車をいじり、ベストなセッティングを探している。ジャンルを問わず音楽が好きで、週末はクラブでDJをしたり、イベントを行ったりもしているという。
style life cycle music future...
(www.undergram.com)
CCPのアイテムはいままでに無かった自転車ウエア。自転車を降りた後も、そのまま食事に行けたり、デートを楽しめたりと、街で乗る事を考え機能的に作られている。
CCP TEL:03-3618-5651
そのCCPの直営店が渋谷の並木橋交差点にある「グローバルチレッジ」。CCPの販売だけでなく、DJ活動、レーベル活動、音楽イベントでのアンビエントエリアのプロデュース等も行う。
GLOBALCHILLAGE TOKYO
TEL:03−5766−0548
www.globalchillagetokyo.com
(渋谷区渋谷3−14−4 B1F)

ストレッチが入り、ライディングに適したジャケットが一番のポイント。ベンチレーションホールなど、自転車乗車に適した機能を持ちながら洗練されたデザインを持ち、バイクを降りてもスタイリッシュに過ごせる。(問/CCP 03-3618-5651) 実はコレ、サイスタショップでも購入可能!

中古で手に入れたファニーバイクをピストに改造。
最近のロードに多いストレートドロップアウトエンドではなく、ロードエンドなので、シングルギアのチェーンテンション調整も出来るのだという。それによってチェーンテンショナーが必要なくなり、スマートな外見に仕上がっている。ハンドルのブルホーンバーは上下逆に装着。しかしハンドル周りはまだ試行錯誤中なのだとか。
紫のカラードチェーンとスポークカードがお気に入り。山吹色のフレームと、ピンクのペダルストラップが妙にマッチしている。
独特のシルエットを持つ一台だ。

