せっかくなので他の作品も紹介しよう。この美しいコルナゴは2台とも「ラディカル ブラッツ デザインズ」が手がけたもの。オーナーは某大学にお勤めの佐藤治夫さん。作品と言った方がふさわしいバイクたちだが、ただ飾られているだけではないことが、佐藤さんのたくましいふくらはぎから伺い知れた。
思わず目を奪われてしまう美しいペイントのコルナゴCT-1。なぜ塗装したのかを聞くと、「約4万キロを走り、オリジナル塗装の割れや傷が目に付くようになり、フレームの“へたり”も感じられるようになりました。でも寿命だからとポイと捨てることは耐えがたいなと。一緒に坂も登ってくれたし、落車で骨折したのもこの自転車だし、思い出につながるものを捨てることはできず、思い切ってフレームに感謝の気持ちをこめて塗装してあげたいと思ったんです」
デザインのコンセプトは「エルネスト・コルナゴ氏(コルナゴ社の社長)を驚かせたい」だという。「塗装の美しさでは定評のあるコルナゴをさらに美しい自転車にしたかった。海外でも理解してもらえるデザインは、日本の動植物を描くことではないかと思い、前が桜で後が紅葉、そしてクランクあたりには水面があって、そこに桜の花びらと紅葉が降り注ぐなかを、モンシロチョウとモンキチョウが飛び回るというデザインにしたんです」
確かに、これならコルナゴ社長も驚くに違いない。
4万kmも走った後に、こんな綺麗なペイントをしてもらえるなんて、幸せなバイクだ。
「塗装するのは大変だったけど楽しかった、と宇谷さんが言ってくださったのがうれしかった。作業した人が楽しいと感じる作品はたいてい名作となるからです」と佐藤さん。

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落車によってハンガー部分に亀裂ができてしまい、アマンダスポーツで修理したコルナゴ・クリスタロ。カーボンシートを焼付けしたので強度は取り戻したものの、シートチューブの「COLNAGO」ロゴは焦げてしまい、修復部分の上下も茶色に変色してしまったという。
オリジナルはヘッドチューブ以外カーボンブラックだったクリスタロ。修復後は美しいブルーグラデーションがハンガー部分を彩っている。
「焦げた部分を除去してパテで修復することが先決でした。デザインは修復箇所を隠し、かつ美しくするためのものでした。特に焦げてしまったコルナゴのロゴの修復も重要な点でした」
塗装前の状態。アマンダスポーツによって強度は完璧に取り戻したが、修復部分の上下が茶色く焦げてしまった。
BB周りのブルーが新たに塗装された部分。ヘッド部分の美しい空の色と同じ青を使った、カーボンブラックへのグラデーションが見事だ。部分塗装の美しさもさることながら、シートチューブ上の「COLNAGO」ロゴの修復の腕には、なるしまフレンドの店員全員がうなったという。

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