4.心ゆくまで迷って下さい、大切な買い物だから

想定外の展開、展示車に心を奪われた小山さん。予算はご主人が握っているそうです!
今ここにない自分サイズのトレック・7.5FX。ご主人は迷いながらも、奥様とお揃いになるその自転車に心が傾いていました。予算も、二人合わせて20万円とのことなので、条件はピッタリです。しかし! 西村さんが次に出してきたのは、クライン・カルマX(テン)。14万9000円とご予算少々オーバーなところですが、フラットバーロードというカテゴリーの、よりスピーディな自転車です。
「この手の自転車の方が、見た目は好きかもしれない」とご主人。値段はともかく、心はググッと動きはじめました。「でも、1台7万円くらいだと思っていた予算を、やっとの思いで10万円にしてきたんですよ。無理だよなあ」。カラーもアーティック・ホワイト・リニアという、グラデーションのかかった美しいペイントで、所有欲をそそります。西村さんは「見た目が気に入らないと大事にしませんからね。見た目は重要ですよ」とたたみかけます。

悩みに悩む小山さん、胸の中は「自分だけ高い自転車」ではなく、「お揃いで高い自転車」?
フラットバーロードというのは、ロードバイクをフラットハンドルに入れ替えた自転車で、クロスバイクはMTBのタイヤを細くしたモデルです(おおざっぱな区分ですが)。特にタイヤの太さは視覚的にも大きな差となって見えます。クライン・カルマXのタイヤは28Cという太さで、およそ3cm弱。それに比べるとさきほど乗ったクロスバイクの太さは4cm以上あり、素人目にも違いがわかります。小山さんのご主人は試乗もしていないのに、自分がこの自転車でスーッと走るシーンを思い浮かべている様子なのです。ちなみにツール・ド・フランスに出るようなロードバイクだと、タイヤの太さはほぼ2cmです。
二人はここで小休止、向かいのカフェでランチとしました。カフェの窓から、展示されているクラインがちょうど見えています。それをじっと見つめるご主人…。まるで、小学生の初恋のようです。
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