XTERRA Japan Championship
8月26日(日)、今年も群馬県片品村の「丸沼」を会場にXTERRAジャパン・チャンピオンシップが開催された。この大会は、世界16カ国に広がるXTERRAの日本大会で、日本一決定戦でもあり、10月に開催される世界大会の日本代表決定戦でもある。丸沼での開催は今年で4回目となる。
今年は、大会前に好天が続き、水温も高めで、路面状態も良く、参加者には好条件と思われた。
チャンピオンシップの参加者は。昨年より約3割増の159名。うちプロカテゴリーでの出場は、男子がニコ・フィッツマイヤー(36=ドイツ)、ェイソン・チョーカー(32=オーストラリア)、コートニー・カーディナス(32=アメリカ)、高橋泰夫(40=日本)、湯本優(28=日本)、小笠原崇裕(26=日本)、武井享介(29=日本)、女子がジェイミー・ウィットモア(31=アメリカ)、ケリー・ミエコ(29=日本)の9名だ。
12時10分、号砲とともに丸沼に向けて飛び込んでいく。普段は釣り客でさえ制限される静かな丸沼も、この日だけはアスリート達が水しぶきを上げる。水温は、21.5度と丸沼としてはいつもの水温だが、国内の一般的なトライアスロンレースと比べるとかなり低め。600mを2周するスイムは1周目から長い列になる。つまりそれだけ実力差があるという事だろう。
もっとも、世界のトップクラスであるフィッツマイヤーやチョーカーのような選手もいれば、「プール以外で泳ぐのは初めて」という初心者まで様々な参加者がいるのだから当然の事だろう。
1周目から飛び出したのはエイジグループの周藤大(26=大阪)、すぐ後ろにフィッツマイヤー、エイジグループの伊藤功顕(34=神奈川)、チョーカーらが続く。マウンテンバイク身の湯本優や小笠原崇裕もまずまずの位置につけている。
2周目に入り差が広がり、トップが周藤、これにフィッツマイヤー、伊藤、チョーカー、カーディナスと続く。その後すぐに湯本がスイムをフィニッシュ。昨年は医師国家試験の為にレース活動を休止していたが、さすがに元日本チャンピオン。8月は合宿をしてこの大会に備えたというだけあって一回りシェイプされており、スイムから好発進だ。その後、約1分後にマウンテンバイクの現役プロライダーでもある小笠原が続く。彼も予想以上の出来だ。
マウンテンバイクに入り、本領を発揮したのはトップをゆくフィッツマイヤー。すぐに周藤をパスすると、一人旅となる。まったく後続を寄せ付けない見事な強さを見せる。2日前まで旅の疲れで体調を崩していたのが嘘のようだ。
フィッツマイヤーはレース前に「丸沼のマウンテンバイクコースは世界屈指の難コース。どれだけ走れるか…」と不安げに話していたのだが、苦手と言っていたシングルトラックもなんのその。最速ラップをたたき出してランに入る。これが世界の実力なのだろう。
後続では湯本と小笠原のサイドバイサイドが続く。ともにマウンテンバイクは得意種目、負けるわけにはいかない。その頃やはりマウンテンバイクの現役プロ選手でもある武井はメカトラでリタイア。すべてが揃わないと勝つ事が出来ない厳しさだ。
そして昨年度のXTERRA日本チャンピオンの高橋は、スイムの遅れを取り戻すべくマウンテンバイクで粘るが、今年の上位陣のマウンテンバイクのレベルは高く、なかなか追いつくことが出来ない。2連覇に黄色信号点滅である。
一方、昨年の女子優勝者ウイットモアは、ライバル不在ながら勢いは鈍らない。バイク後半でペダルのトラブルに見舞われたものの、男子顔負けの好タイムで得意のマウンテンバイクコースを駆け抜ける。湯本と小笠原のサイドバイサイドは後半に入っても勝負が付かず、そのまま丸沼湖畔に戻ってきた。そこで湯本の疲労具合を見抜いた小笠原が一気にスパート。約20秒の貯金をもってランスタートとなった。
トレイルランに舞台が移ってからは、XTERRA経験、トライアスロン経験ともに勝る湯本の有利を誰もが信じたが、2周回のトレイルランの1周目に2位で帰ってきたのは小笠原。この大会に向けて春から取り組んできたトレーニングが功を奏したようだ。湯本の顔に明らかに疲労が見て取れる。そして、その後ろには高橋の姿が! マウンテンバイク終了時は6分程度遅れていのだが、ラン1周で大幅に挽回してたわけだ。
結局、フィッツマイヤーは腰高の美しいフォームを最後まで崩すことなく安定した走りを見せ優勝。世界クラスの走りを見せてくれた。
2番目には小笠原の姿が…と思いきやその後ろには、なんと高橋の姿が。ラン2周目でここまで追い上げてきたのである。
必死の形相で最後の力を振り絞ってもがく小笠原、追い込んでくる高橋。スピードは明らかに高橋が上。しかし「オガ! オガ!」の観客の応援に後押しされ小笠原が辛くも逃げ切り2位。コースがあと500m長かったら、逆転されていたかも知れない。恐るべき高橋。そして初めての本格挑戦で見事に2007年度の日本チャンピオンに輝いた小笠原。今後が本当に楽しみである。
女子は、ウイットモアが優勝、2位のケリーが2007年度の日本チャンピオンとなった。
2007年リザルト
チャンピオンシップカテゴリー
キッズ&ライトカテゴリー
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